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中田亮による収録曲解説
今度のアルバムは、やっぱり新しいメンバが加わって、サウンドもかなり変わった、 ということが大きいです。僕の意図したところでは、アレンジや曲構成の部分のつく りこみもありますが、もっとプリミティヴなところで、「瞬間の音を記録する」ということを重視してアルバムをデザインしたつもりです。
バンドの音は、数カ月も経てばどんどん変化していくので、やはり「今を捉える」 ことって大事だと思っています。
基本コンセプトは「1960年代後半〜70年代前半」に対する憧憬、それから「funk」 というものはいったい何だったのだろう?とか、もっと言えば「black music」って なんやろう、という疑問へのいくつかの回答みなたいなものが、僕にはずっとあって、 それをやはり引き続き音で表現しています。
- A-1 THANKFUL(For What You've Done) sound VIDEO
- 1973年のファンク、をイメージしてつくりました。73年というと、ベトナム戦争は基本的に終結して、米兵帰還がぼほ終了してくる時期です。「戦争が終わらせた」という若者側の勝利のムードがただよって、なんとなく時代はハッピーなものになっていったように思います。そうしてウォーターゲート事件が起こります。この曲は、ニ長調と、ニ短調が平行している、ということと、リズムセクションの4つの楽器が、それぞれ分離・独立したようなアンサンブルになっています。
- A-2 GROOVY,GROOVY,GROOVY (parts1&2)
- カッコいいファンクの曲をつくって、演奏しよう、と思ってつくりました。67年頃の初期型ファンク、というイメージです。ブラックミュージックに向かい合っているようなタイプのミュージシャンにとって「7th & #9th」というハーモニーはすこし魅力的なコードですが、それをどうやってアレンジして演奏するのか、というのはいろんなアプローチが存在すると思います。そのへんの一つのスタイルを提示できれば、と思ってつくりました。
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A-3 I WANNA GO (WHERE THE SOULFUL PEOPLE GATHER 'ROUND) - VERY LIVE
- ライヴ仕立てですが、これはスタジオ録音です。スローなファンクです。奥瀬がしぶいドラムを叩いてくれています。みんなのウタも御愛嬌(のつもり)。
- A-4 BACK AND ALIVE '77
- 75〜77年というのはファンクの歴史からいうと、かなり落ち込んでいた時期です。その後ディスコブームとなり、ブラックミュージックはそこで一度すべてが御破算になるような感があります。「生き返る」というタイトルで、そのへんのサウンドをつくってみました。
- B-1 DOUBLE-UP, NOW sound
- 60年代前半のソウルダンスミュージック、というコンセプトでデザインしたインスト曲です。その時代特有のシャッフルビートを叩いています。中間部では池田がギターソロをとっています。
- B-2 SPINNING OFF THE BALANCE
- 速い4ビート曲です。
- B-3 TWO HOUSES MAKE A HAPPY HOME (remix)
- 「2つの家でたのしい家庭」とは、2つの調のことをあらわしています。ニ長調とヘ短調の両方が混在しているようになっています。(ニ長調も?) アンチ西洋音楽は、なにかしら、既存のハーモニー感を壊していくようなアプローチが必要だと思います。平石のトロンボーンをフィーチャーした曲。
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B-4 SIX DAYS OF MADNESS
- 「6日間」とはヘロイン中毒から抜け出すために要する地獄の禁断症状のことです。それをイメージしてあります。アメリカ都市部の黒人街にヘロインが蔓延したのは何故か? これはとても示唆に富むテーマです。日本でも覚醒剤などが平気で売られている地域があります。それは貧民街です。つまり麻薬で金儲けを企む人達は、警察の取締りの緩いところに巣食います。取締りの緩いところ、とは、つまり貧民街です。持たざる者の街を保護したところで、誰からも表賞してもらえないからです。
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B-5 MIND POWER (parts1&2) sound
- ジェームス=ブラウンの1973年のアルバム「THE PAYBACK」収録のこの最高にファンキーなメッセージソングをみんなであえて楽しく歌ってみました。ちなみに僕が「ファンキー」という場合、たいていは「生活的な」とか「現実的な」とか「ドロドロしている」とかそういうイメージのことを言っています。
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